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2015'05.21 (Thu)

奨学金についての学習会

昨日の記事を書いていて、2012年に参加した、
中京大教授 大内裕和さんの学習会のことを思い出しました。

アラフィフ世代のイメージする奨学金とは、
大きく様変わりしていて、本当にビックリしました。
日本育英会はなくなって、
日本学生支援機構が行っているそうですが、
無利子の貸与を根幹として、有利子貸与はその補完装置で財政が好転したら
廃止も含めて検討する、という付帯決議が付いたのに、
廃止どころか、無利子を借りることは、
ほとんどできない現状になってしまいましたね。
利子は3%。定期預金より利率が高い!
と当時私はびっくりしました。

奨学金を借りた人たちが返済困難に陥る理由、とか
現在の大学生の仕送り額が減り続けていること、とか
世帯年収が減少し続ける中で、大学の学費は上昇しつづけていることなど
厳しい現実の話をたくさん聞いたのですが、全部をここに書ききれません。

特に印象に残ったことをご紹介します。


努力すれば何とかなる、というのは戦後経済発展や進学率上昇を支えて来た考え方ですが、スタートラインの平等が確保されていて、努力できる環境が存在し、努力が報われることが期待できる時代にはじめて意味をもつものです。
努力しても困難な時代にそれを言うのは、構造的視野の欠如の結果と言わざるを得ないでしょう。
努力することが困難な条件に置かれた人間はどうしたらいいのか?
スタートラインの平等は問われなくていいのか?
これらの問題を「個人化」し、自己責任論が広がっていく危険性を認識しなければなりません。
 大学へ進学することが、就職や、その後の人生に有利になるわけではなく、学費負担が受益者負担とはならない現実もあります。1990年前後では大卒者の就職率は90%程度でしたが、2000年前後には60%に低下し、2009年の4大卒の就職率は77.9%でした。この中には、「名ばかり正規」も「ブラック企業への就職」も含まれています。奨学金の滞納者情報は債権回収会社へ回され、さらにブラックリストに登録されている人が10000人を越えて居ます。
 今の奨学金は、奨学金として機能していません。
 適格者が無利子奨学金を借りることができない。
 将来の返済不安から借りることが抑制されている。
 卒業後の返還の困難さがその後の生活や人生を左右してしまう。
これからの奨学金に求められるのは
 一定の年収以下の人には返済を免除・猶予して、特に猶予5年の上限は撤廃して本人の年収基準にすること。
 借りたお金は返済するにしても、有利子ではなく、無利子にする。
 学費を無償化するか給付型の奨学金を導入する。

***
日本の学費の高さと、奨学金制度の貧しさ(というかサラ金みたいな制度)
というのはOECDの中で最悪と言えるのだと思います。

個人の節約や努力を越えた問題があると感じました。
ご興味があれば。参考文献です。


岩波新書 こどもの貧困  阿部 彩 著
青土社  教育と格差社会 佐々木 賢 著
岩波新書 反貧困  湯浅 誠 著
明石書店 こどもの貧困白書 湯沢直美ほか編




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Comment

つい最近、職場の同僚とお金の話をしたばかりです。
お子さんが進学したいと言い出して、想定外で困っているそうです。
共働きじゃないと進学なんて無理、もっと早くフルタイムで働いておかなければいけなかった…と。
子どもが小さいころはできるだけ一緒に居ようと、仕事も断って地域のボランティアとかにすごく貢献されてる方なので、そんな風に思わなくてはいけないって本当に残念ですよね。
ちなみにその方、ご主人は地方公務員さんなんですよ。
公務員でそれでは、日本のお先真っ暗だと思います。
さあやの周り、公務員さん多いけど決して裕福ではありません。

ま、さあや家の貧乏は知ってのとおりですが、やはり家計を圧迫するのは子どもにかかるお金なんですよね…。
ある程度は覚悟しているつもりですが、人生には想定外のことって起こりますから…。
困ったものです。。。
今、(ちょっと前まではもっともっと!!)こんなに苦しいんだもの。
子どもが独立した暁には絶対に勝ち組になれる自信があります!
それは単に貧乏になれてるだけで勝ち組とは言えないという話ですが(笑)。
さあや | 2015年05月21日(木) 21:27 | URL | コメント編集

★Re: さあやさんへ

子どもに係る費用って莫大です。特に、教育費と小さい時の医療費なんかが
大きな負担になるのだと思います。
若い家庭の経済的な不安、困窮を改善するような施策が無いと、
子どもの数は、増えるはずがない、と感じてしまいます。
学習会の時に聞いたのですが、都内で子どもを私立学校に通わせている
比較的所得階層の高い地域でも、少子化は進んでいるそうで、
少ない子どもに重点的に費用をかけているのだとか。(弊害もありますよね)
出生率は1.0
逆に公立学校に力を入れている愛知県が出生率が高いのだそうです。
出生率は1.5
持続可能な社会のためにも、教育費がカギになるような気がします。
私たちの税金の使われ方なのですから、声をあげましょう!!
jtstj | 2015年05月22日(金) 10:22 | URL | コメント編集

私の姪が大学の時、姉が「大学なんて平気で何十万の振込用紙が来るんだよ」と言っていました。
姉夫婦は共働き、正社員、子供は姪が一人です。
にもかかわらず、自宅から通える大学に行くように言ったそうです。

その時に「〇〇ちゃん(私の娘)、お勉強ができるのに、選択が狭まって可哀想ね」と言われました。
姪は奨学金で大学へ行っていました。

本人たちが決めた道へ進んでほしい。
そう願うのは、どの親も一緒でしょう。

何とかしてあげたいとは思いますが、今現状では闇の中ですね。
miyazyy | 2015年05月22日(金) 10:37 | URL | コメント編集

★管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 | 2015年05月22日(金) 12:08 |  | コメント編集

★Re: miyazyyさんへ

なんとか子どもたちの道が拓かれていくように、大人たちは頑張らなければなりません。
中京大の大内先生は学費と奨学金を考える会、をしていらっしゃいます。そういう活動に声を集めて、おかしな制度は見直しを迫っていくことだと思います。小さな声だってたくさん集まれば、届く、と信じています。これからの子どもたちのために、私も活動していきたいと思っています。
東京でも、下宿代が3万以下で、学費は奨学金、生活費はギリギリだけれどバイトで賄っている後輩が居ます。
また、そうやって卒業した後輩も居ました。理科系で忙しいのですが、やり切りました。
若さと強い意思があったのだと思いますけれど、本当に進学したい学校、進路があるなら、トライしてみて欲しいな、と思います。たくさんの出会いや、苦労も含めて、貴重な人生の財産になると思います。
でも、とにかく学費が高すぎるし、奨学金制度は機能不全ですね。何とかしたいです。
jtstj | 2015年05月22日(金) 16:00 | URL | コメント編集

★Re: 鍵つきコメント様へ

コメント有難うございます。

子どものための出費を惜しいとは思わないのは同感ですが、
私など、あんまり遊び呆けている姿を見ると、学費のこと、わかってるのかな。
と腹を立てたり、悲しくなったりしています。
そして自分の不勉強だった学生時代を思い返して、今さらながら
親もたいへんだったのだな、などと思っています。
順送りで、みんな同じような苦労はするのだと思いますが、少しでも良い世の中、
というか、おかしいと思ったことは、声をあげたいと思っています。
それが、せめてもの私の親としての姿勢なのです。頑張りましょう!!
jtstj | 2015年05月22日(金) 16:08 | URL | コメント編集

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