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2012'01.12 (Thu)

若い才能・・エールとともに

過日、我が社に建築模型を持って現れた青年。
処女作を建ててもらえないか、という相談だった。

ローコストもローコスト。
かなりの厳しい条件で、見積をしたところで、果たして
建物として成立するのかどうか。
そこまで危ぶまれるような予算の少なさだった。

自分の設計料までも切り詰める。
使う材料も、仕上げも、とにかく我慢し、妥協し、諦める。
それでも、形にしたいのだ、という。

処女作に対する、並々ならぬ思い入れ。
それは充分理解できる。
けれど、私は思う。
予算というのは絶対条件なのだろうか、と。
もちろん予算オーバーしないように、全力は尽くすけれど、
大量生産の工業製品を組み合わせてつくる家ではないのだ。
オリジナルの1件。
あまりに予算にしばられ、妥協しまくるとどうなるか。
結局、彼の設計の良さはどんどん失われていってしまう。
建て主は、何を求めて彼に依頼したのか。

度を越した妥協と諦めの産物が、自分の処女作として形になり残る。
それで良いのだろうか。
そんな風にも感じてしまった。

話を聞けば、私たちと同窓。
夫の在籍した研究室の流れをくむ人だった。
私が言うのもおこがましいけれど、
持参していた模型は究極のシンプルさ。
だけど美しいと感じた。

夫はいくつか条件を出して、
条件があえば、概算見積はしましょう、と答えていた。

一緒に家づくりをするのだ。
新車を買うのと、訳が違うのだ。
そこを理解してくれる建て主の方なのかどうか。
私は、そんなことも気にかかる。


いつの日にか、必ず、あなたの作品を評価して、
あなたに設計を依頼したい、という人が絶対に現れるよ。
あせらないで欲しい。

模型を抱え、帰っていく彼の後姿に
エールとともに、心の中で呼びかけていました。

本当の建築家になりたい、という彼。
道は開けていると思う。

頑張れ!!



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Comment

読みはじめた時、彼自身の家を建てるのかと思いました。
お客さんの依頼に沿った家つくりだったのですね。



そうですよね、自分の希望を取り入れるにはそれなりの対価を払わなければ手に入れられないですよね。




本当の建築家とはどのような建築家なのでしょうね。
バッチ | 2012年01月18日(水) 22:58 | URL | コメント編集

★Re: バッチさんへ

本当の建築家。彼には彼の建築家像があるのだと思います。
求める姿に到達しようとする熱い想いを感じました。

絶対にその金額以上、一銭も出せない。
その金額で何が何でも、というのは
完成品を買うというならわからないでもないけれど、
共に物づくりをしよう、という姿勢としてはどうなのだろう、
と感じています。


jtstj | 2012年01月19日(木) 11:31 | URL | コメント編集

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